楽天モバイルは、楽天会員を中心に評判の格安SIMです。
「家族が楽天モバイルを利用していて自分も今検討している」
という人は、楽天モバイルに“家族割”があるのか気になりますよね。
この記事ではこれからスマホデビューを控えている方のために、楽天モバイルの家族割の疑問からお得なおすすめプランなどについて徹底解説します。
この記事でわかること
楽天モバイルには「家族割」はない
大手キャリアなどでよく見かける家族割ですが、楽天モバイルには家族割はありません。そう言われると、楽天モバイルがお得ではないように思えるかもしれませんね。
ポイント
- 家族間通話割引はない
- 以前は家族向けのキャンペーンがあった
- 家族割は必要なくなってきている
上記の3点について、順番にご説明していきます。
1.家族間通話割引はない
楽天モバイルには家族割というものがなく、家族間の通話が割引になることもありません。大手キャリアでは家族間通話無料がスタンダードですが、楽天モバイルの場合は家族で楽天モバイルを利用していても通話料は通常通りかかります。
楽天モバイルの通話料金は基本20円/30秒、無料の通話アプリ「楽天でんわ」を使えば10円/30秒です。
2.以前は家族向けのキャンペーンがあった
楽天モバイルでは、家族向けキャンペーンが2017年まで実施されていました。
「1人契約をするともう1人無料!」というキャンペーン名で、2回線目以降の月額基本料が最大1年間無料になるというものでした。
このキャンペーン実施期間中に家族で楽天モバイルに乗り換えたという人も多いようです。2019年現在、楽天モバイルの家族向けキャンペーンはあるのか気になるところですよね?
3.家族割は必要なくなってきている
楽天モバイルは家族間通話が割引にならないと説明しましたが、家族で楽天モバイルを利用するのは割高になってしまうのでしょうか?
実は、意外とそうでもないんです。総務省が発表した調査結果によると、携帯電話(PHS含む)発信時の平均通話時間は1ヵ月あたり20~40分程度の人が大半とのこと。
通話頻度がこのように少ないと、割引があってもなくても金額はほんの少額しか変わりません。また最近は、身近な人同士の通話にLINEなどの無料アプリを使う人がとても多くなっています。
LINEで電話すれば通話料は一切かからないため、どれだけ長電話しても大丈夫です。そのため、家族間の通話料金割引はそれほど重要ではなくなってきているんです。
以上のことから、家族割がなくても特に損することはないといえます。
2回線目以降がお得になる「プラス割」がある
楽天モバイルには家族割はありませんが、それに代わる「プラス割」という特典があります。家族で楽天モバイルを契約するのであれば絶対に見逃せないこの特典。一体どのような内容なのか見てみましょう。
プラス割とは?
プラス割とは、複数回線を契約することで2回線目以降にお得な特典が適用されるサービスです。プラス割の特典内容は次の2つです。
- 特典①
子回線の新規契約で月額基本料が3ヵ月間無料 - 特典②
5,000円キャッシュバック(SIMのみ契約時)
or 5,000円割引(SIM+端末購入時)
通話SIMを契約した場合、上記2つの特典が適用されます。データSIMの契約でも特典①は適用されるので、どちらのSIMタイプを契約してもお得になります。
ちなみにプラス割は家族だけでなく自分ひとりで複数回線を契約しても適用できるのもポイントです。
たとえば、プライベートのスマホと仕事のスマホそれぞれに通話SIMを契約すると、2回線目の契約は月額基本料3ヵ月0円+5,000円キャッシュバックがもらえるわけです。
同一名義では5回線まで
楽天モバイルは、同一名義で契約できるのは最大5回線(SIM5枚)までと決まっています。
つまり、プラス割が適用できるのは主回線をのぞく4回線までということです。5人家族までプラス割の恩恵を受けることができるわけですね。
プラス割適用でどれくらい割引になるのかシミュレーションしてみましょう。
楽天モバイル契約状況:
家族・・・5人
SIMタイプ・・・全員が通話SIM
契約プラン・・・全員が「スーパーホーダイプランS(3年契約)」
割引金額:
特典①月額基本料1,480円×3ヵ月×4人=17,760円
特典②5,000円×4人=20,000円
割引合計金額・・・37,760円
プラス割の注意点
注意ポイント
- 通話SIM1回線に対して次の回線に適用される
- 組み合わせプランの20GB/30GBは適用対象外
- 最低利用期間中に解約すると解除料9,800円がかかる
お得なプラス割ですが、注意しておきたい点もあります。
1.通話SIM1回線に対して次の回線に適用される
1回線目が通話SIMであれば2回線目にプラス割が適用されます。もし2回線目が通話SIMなら3回線目にもプラス割を適用できますが、2回線目がデータSIMなら3回線目にプラス割は適用できません。この考え方を分かりやすくするために以下をご覧ください。
回線① | 回線② | 回線③ | 回線④ | 回線⑤ | |
---|---|---|---|---|---|
SIMタイプ | 通話 | 通話 | 通話 | データ | 通話 |
プラス割適用 | - | 〇 | 〇 | 〇 | × |
上記だと、4回線がデータSIMなので5回線目にはプラス割は適用されないことになります。
2.組み合わせプランの20GB/30GBは適用対象外
楽天モバイル組み合わせプランの20GBプランおよび30GBプランには、プラス割は適用されません。そもそも同プランのメリットは少ない上に、同程度の通信容量でもっとお得なスーパーホーダイプラン(記事後半で解説)があります。
ですので、楽天モバイル契約時に組み合わせプラン20GB/30GB以外に申し込むといいでしょう。
3.最低利用期間中に解約すると解除料9,800円がかかる
楽天モバイルには最低利用期間があり、その期間中に解約するとSIM1枚につき解除料9,800円が発生します。
せっかくプラス割でお得になった分が帳消しになってしまいますので、なるべく最低利用期間が過ぎるまで解約しないほうが賢明です。
楽天モバイルの最低利用期間はプラン別に以下のとおりです。
通話SIM | データSIM (SMSあり/SMSなし) | ||
---|---|---|---|
スーパーホーダイ | 組み合わせプラン | ||
最低利用期間 | 12ヵ月/24ヶ月/36ヵ月 | 12ヵ月 | 6ヵ月 |
契約解除料 | 9,800円 |
※全プラン共通で開通月が1ヵ月目
楽天モバイルのメリット
楽天モバイルには次のような魅力的なメリットがあります。
メリット
- 楽天でんわアプリが使える
- 5分かけ放題プランがある
- 複数SIMでのデータシェアサービスがある
- 楽天ポイントが貯まる
ひとつずつ解説していきますね。
1.楽天でんわアプリが使える
「楽天でんわアプリ」を使って電話発信すると、通常20円/30秒の通話料が半額の10円/30秒になります。楽天でんわアプリは無料でダウンロードでき、利用料も月額もかかりません。
また、ネット回線を使うLINE通話と違って電話回線を使用するので、通話品質も安定しています。使い方も、スマホに入っている電話アプリの代わりに楽天でんわアプリを使うだけなので簡単ですよ。
2.10分かけ放題プランがある
楽天モバイルには、月額850円(税別)で10分までかけ放題のプランがあり、電話の使用頻度が高い人でも安心です。10分を超過した分の通話料は10円/30秒になります。
なお、スーパーホーダイプランの場合は10分かけ放題がプラン料金に含まれていてさらにお得です。
3.複数SIMでのデータシェアサービスがある
楽天モバイルを利用しているユーザー間でデータ容量を分け合える「データシェア」もメリットのひとつです。
データシェアは1回線につき月額100円(税別)で、最大5人の間で前月余ったデータ容量をシェアしあうことが可能になります。
データシェアを使うと実際にどれくらいお得になるのでしょうか?家族3人として、データシェアを活用する場合としない場合で金額差がどうなるかシミュレーションしてみましょう。
なお、データシェアしない場合はプランを平均的に、データシェアする場合は主回線がデータ容量多めで副回線を少な目にしてみます。
契約プラン | 合計データ容量 | 合計月額料金※ | |
---|---|---|---|
データシェアなし | 回線①プランL(14GB) 回線②プランM(6GB) 回線③プランM(6GB) |
26GB | 9,440円 |
データシェアあり | 回線①プランLL(24GB) 回線②プランS(2GB) 回線③プランS(2GB) |
28GB | 8,440+300=8,740円 |
※合計月額料金は楽天会員の場合で最初の2年間の金額を表示しています。
合計のデータ容量はデータシェアありのほうが2GB多いのに、合計月額は700円も安くなります。データシェアを活用するとお得になることが分かりますね。
4.楽天ポイントが貯まる
楽天モバイルを使うと、月額料金100円につき楽天スーパーポイントが1ポイント貯まります。
貯まった楽天スーパーポイントをモバイル料金支払いに充てられるのはもちろん、楽天市場でポイントを使ってネットショッピングも楽しめます。
さらにうれしいのは、楽天モバイルユーザーが楽天市場でショッピングするといつでもポイント2倍が還元されることです。楽天モバイルは、まさに楽天会員のためのサービスといえるでしょう。
楽天モバイルのデメリット
楽天モバイルには、メリットだけでなくデメリットもあることも見落とせません。デメリットとして次のような点が挙げられます。
デメリット
- 通信速度はやや落ちる
- 高速通信を使い切るとやや問題が生じる
- チャットサポートが繋がりにくい
では、これらも具体的に考えてみましょう。
1.通信速度はやや落ちる
楽天モバイルは格安SIMなので、通信速度が大手キャリアに比べて落ちるのは仕方ありません。比較対象として適当なのは、他の格安SIMブランドです。東京・名古屋・大阪の三大都市で調査された格安SIM別の通信速度を比較してみましょう。(参照:MMD研究所による2019年3月格安SIM・格安スマホ通信速度調査)
格安SIMブランド | 通信速度平均値(ダウンロード時) | ||
---|---|---|---|
朝(9:00-10:00) | 昼(12:00-13:00) | 夕(17:00-18:00) | |
楽天モバイル(ドコモ回線) | 9.6 | 1.7 | 2.8 |
楽天モバイル(au回線) | 17.5 | 0.9 | 9.2 |
Y! mobile | 28.9 | 27.4 | 13.5 |
UQ mobile | 28.0 | 30.2 | 37.3 |
イオンモバイル(ドコモ回線) | 11.4 | 2.2 | 6.6 |
BIGLOBEモバイル(ドコモ回線) | 8.3 | 0.7 | 2.8 |
※単位はMbps
Y! mobileはソフトバンク、UQ mobileはauのサブブランドなので、通信速度は楽天モバイルよりも速いことがうかがえます。
楽天モバイルの通信速度は、格安SIMの中では特に速いわけでも目立って遅いわけでもないといえるでしょう。
2.高速通信を使い切るとやや問題が生じる
楽天モバイルのプランに付いているデータ容量を使い切ってしまうと、通信速度が高速⇒低速に切り替わります。楽天モバイルの低速通信時の最高速度は、組み合わせプランだと200Kbpsです。
この速度はLINEメッセージのやり取りやテキストベースのサイトを見たりする分には問題ありませんが、画像表示や動画視聴などは読み込みに時間がかかってしまいます。
3.チャットサポートが繋がりにくい
楽天モバイルの契約を検討している人はチャットサポートで相談することが可能なのですが、いざ質問しても返答がなかなか返ってこないことがあるようです。
電話がつながらないからチャットで質問したいのに、チャットもつながりにくいというのはちょっと残念ですよね。夜だとけっこうスムーズに返答がくるようですので、なるべく遅い時間帯に試すといいかもしれません。
新料金プランの「スーバーホーダイ」がおすすめ
楽天モバイルは2017年9月から新料金プラン「スーパーホーダイ」を提供開始しました。楽天モバイルに申し込むか検討している人であれば要チェックのこのプラン、いったいどんな特徴があるのでしょうか?
スーパーホーダイとは?
スーパーホーダイは、データ通信容量(2GB/6GB/14GB/24GBから選べる)に10分以内かけ放題が付いたプランです。
楽天会員であれば、最初の2年間は月額基本料が最大1,500円も割引され大変お得になります。スーパーホーダイの料金詳細は以下をご覧ください。
プランS | プランM | プランL | プランLL | |
---|---|---|---|---|
データ容量 | 2GB | 6GB | 14GB | 24GB |
通話 | 国内通話10分以内かけ放題 (超過分は10円/30秒) |
|||
月額基本料 | 2,980円 | 3,980円 | 5,980円 | 6,980円 |
最大割引後の月額基本料(2年間) | 1,480円 | 2,480円 | 4,480円 | 5,480円 |
スーパーホーダイのメリット
メリット
- 高速データ通信容量を使い切っても快適にネットが使える
- 専用アプリで高速データ通信ON/OFFして通信量が節約できる
- 最低利用期間を1年/2年/3年から選べる
スーパーホーダイには次のような魅力的なメリットがあります。
1.高速データ通信容量を使い切っても快適にネットが使える
スーパーホーダイプランは、低速通信時の最大速度が最大1Mbpsとなっています。これは、組み合わせプランの低速時最大200Kbpsに対して5倍のスピードです。
これなら、ゲームやyoutubeもストレスなく楽しめます。しかも、低速通信ならインターネット使い放題なので料金を気にすることもありません。
インターネットはそこそこ使う程度という人なら低速通信でも十分なので、料金もプランSの月々1,480円(税別)とかなりお得になります。
2.専用アプリで高速データ通信ON/OFFして通信量が節約できる
無料でダウンロードできる「楽天モバイルSIMアプリ」を使うと、高速データ通信のON/OFFを切り替えることができます。
たとえば、普段はデータ容量をまったく消費しない低速通信モードにしておき、動画を見たりダウンロードしたりする時に高速通信をONにするという使い方が可能です。そうすることでデータ通信量をうまく節約できて便利ですよ。
3.最低利用期間を1年/2年/3年から選べる
スーパーホーダイは最低利用期間を12ヵ月/24ヵ月/36ヵ月の中から選ぶことができます。契約期間が長ければ長いほど、最初の2年間の割引も大きくなります。
ずっと楽天モバイルを使い続けるつもりなら3年を選べばいいですし、契約に縛られたくないのであれば1年を選ぶのもありでしょう。
最低利用期間内に解約すると、一律9,800円の契約解除料が発生します。最低利用期間が過ぎればいつ解約しても解除料はかかりません。
スーパーホーダイのデメリット
楽天会員でないとお得にならない
スーパーホーダイの割引の一部は楽天会員のみ対象となっているため、楽天会員でないと損してしまいます。また、月額料金の1%が楽天スーパーポイントとしてもらえますが、これも楽天会員が対象です。
現時点で楽天会員ではないという人は、楽天モバイル申込時に楽天会員になることをおすすめします。
au回線には対応していない
スーパーホーダイはドコモ回線のみ対応しており、au回線は使えません。
これまでauを使っていたから楽天モバイルでもau回線がいいという人は、スーパーホーダイプランに申し込むことはできないため注意しましょう。
通信速度が気になるならWiMAXとの併用もアリ!
楽天モバイルを実際に使い出してから通信速度が気になるようであれば、WiMAXと併用するというのも有効です。「WiMAXって何?」という方のために簡単に説明しますね。
WiMAXとは?
WiMAX(ワイマックス)は、ポケットサイズの小型ルーターからワイヤレスでインターネットに接続する通信規格の一つです。
WiMAXがひとつあれば、パソコン・タブレット・スマホを複数同時にインターネットに接続(WiFi接続)することが可能になります。
WiMAXのメリット
WiMAXのメリットを一言でいうと、どこでも高速でネットが使えることです。WiMAXが使えるエリアは日本全国で、人口カバー率は99%以上と広く普及していて安心です。
また、WiMAXの通信速度は下り最大440Mbpsと携帯電話よりもはるかに速いのもポイント。自宅だけでなく外出先でもインターネットに接続できるので、楽天モバイルのスマホをWiMAXに接続して使うのも可能です。
楽天モバイルの高速データ通信を使い切ってしまっても、WiMAXに接続すればまったく問題ないですね!
WiMAXのデメリット
WiMAXはどこでも接続できるとはいえ、電波が届きにくい場所も存在します。たとえば山のふもとや大きなビルの中など、障害物があると電波が悪くなる傾向にあります。
「自分が住んでいるところは電波が届くのか心配・・・」という人は、無料でWiMAXを試せるサービスを提供しているところもあるので利用するといいでしょう。
WiMAXのことをもっと知りたいなら、WiMAX比較記事を参考にしてみてくださいね。
楽天モバイルに家族割はないがメリットはたくさんある
楽天モバイルには家族割はなくても、それに代わる「プラス割」があるので家族で利用するとお得になります。
また楽天モバイルの「スーパーホーダイプラン」は料金が安いだけでなく、低速通信が最大1Mbpsと優秀で10分かけ放題も付いている一押しプランです。
これからスマホデビューするなら、魅力的なメリットがたくさんある楽天モバイルおすすめですよ。