出張や旅行時など、外出先でインターネットに接続するために必要不可欠なWiMAX。
なかでもWiMAX2は光回線並みの速度を誇り、動画などの容量の大きいデータ通信も快適に閲覧できることから人気が高まっています。しかし、
「WiMAXに接続しても遅くてイライラ…」
なんてことはありませんか?今回は、WiMAX2の通信速度が遅くなる原因とその対策を詳しくご紹介します。
この記事でわかること
そもそもWiMAX2とは?
WiMAX2とは主にデータ通信に使われる電波の規格なのですが、実はWiMAXという規格もあります。
WiMAX2とWiMAXは主に「通信速度」「通信制限」「利用エリアの広さ」の3つに違いがあります。当然のことながらWiMAX2のほうが圧倒的に優位であることに違いはありません。
ちなみに、WiMAXは間もなくサービスが終了する規格のため、新規での受付も実施していない状況です。
WiMAX | WiMAX2 | |
---|---|---|
通信速度 | 下り最大13.3Mbps 上り最大15.4Mbps |
下り最大440Mbps 上り10Mbps |
通信制限 | なし | 定額無制限プランあり |
エリア | 狭い | 広い |
WiMAX2が遅い時の6つの原因
WiMAX2の速度が遅くインターネットに接続しづらい場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。今回は考えられる原因として6つの例を挙げてみました。
- 使いすぎて速度制限がかかっている
- 置いている場所が悪い
- 2015年以前に販売した旧回線を使っている
- 電波が届きにくい環境で使っている
- 利用機器の通信性能が低い
- Windows7/8またはWindows VIstaのパソコンを使っている
順番に詳しく説明していきます。
1.使いすぎて速度制限がかかっている
WiMAX2を契約するユーザーの多くは定額使い放題でデータ容量無制限のプランに加入しています。ただし、1ヶ月あたり無制限のプランであっても短期間でのデータ通信容量に注意しなければなりません。
3日間で10GBを超えるデータ通信をおこなった場合、その翌日からネットワークの混雑回避を目的として速度制限かかかるケースがあります。
速度制限は24時間ではなく、翌日の18時から2時頃の約8時間程度にわたって行われます。そのため、インターネットが遅く感じたらmy UQ WiMAXで直近3日間のデータ量を照会してみましょう。
2.置いている場所が悪い
WiMAX2をはじめとした携帯電話の無線ネットワークは、置き場所を少し変えるだけで接続状態が大きく変化します。
特に通信速度が速いWiMAX2の電波は、設置環境による変化を受けやすい特性があります。適切な置き場所は、できるだけ窓際に近付けることが重要です。
また、周囲にパソコンをはじめとした精密機器がない場所に置くのがポイントです。
3.2015年以前に販売した旧回線を使っている
冒頭でもご紹介したように、WiMAX2のほかにWiMAXという規格のサービスも存在します。WiMAXは最大13.3Mbpsのため、WiMAX2に比べて圧倒的に速度が遅い仕様となっています。
現在の契約内容を改めて確認いただき、WiMAX2ではなくWiMAXとして契約していないか調べてみましょう。特に2015年以前に契約している場合、古い規格のWiMAXである可能性も高いため注意が必要です。
4.電波が届きにくい環境で使っている
WiMAX2はWiMAXに比べて提供エリアが広いとはいえ、提供エリア外の場所も少なくありません。
仮にアンテナバーが数本立っていたとしても、その場所自体が提供エリアのギリギリの場所だと速度も十分に出ず接続が不安定になるケースも多いです。
UQコミュニケーションズのホームページでは提供エリアマップを公開しているため、現在いる場所がエリア内であるかを今一度確認しましょう。また、エリア内であったとしても地下や建物の奥まった場所に来ると電波が届きづらくなっていることも考えられます。
5.利用機器の通信性能が低い
通信速度は必ずしも電波状況やエリアのみで決まるものではありません。スマホやパソコンを接続するルーター端末そのものの性能も影響することを覚えておく必要があります。
端末によって最大通信速度も変わり、なかには電波状況が悪いときに意図的に出力を上げて接続しやすくする機能を搭載したものも存在します。そのため、利用機器の通信性能は十分であるか今一度確認してみることも重要です。
6.Windows7/8またはWindows VIstaのパソコンを使っている
マイクロソフトはWindows7/8、またはWindows Vistaを搭載したパソコンをモバイルWi-Fiルーターに接続することで通信速度が遅くなるケースがあると発表しています。
この現象の回避策としては、PCを電源に接続し、電源プランを省電力から高パフォーマンス電源プランに変更することで解決できます。
OSのバージョンによっても設定方法は異なるため、詳しい設定方法はマイクロソフト社のWEBサイトを確認しましょう。
WiMAX2の速度を早くする4つの方法
WiMAX2の速度が低下する原因が分かったところで、速度を改善するために有効な方法をいくつか挙げてみましょう。今回は4つの事例をご紹介します。
1.再起動する
WiMAX2に限ったことではありませんが、機器の挙動がおかしかったり違和感がある場合、まずは再起動をしてみましょう。
WiMAX2のルーターはもちろんですが、スマホやパソコンなどの端末側も併せて再起動します。どちらに問題があるか判断がつかないケースも多いため、両方の再起動を試してみるのがおすすめです。
2.電波が届きやすい窓際に置く
周囲が建物で囲まれていたり、木や植物などが生い茂っている環境であれば、Wi-Fiルーター端末を窓際に固定して置いてみましょう。
できるだけ障害物のない開けた場所であるほうが理想的です。このとき注意したいのが、特に真夏の暑い季節は直射日光が当たって端末が不具合を起こす可能性もあります。できるだけ陽が直接当たらない場所を探しましょう。
3.電波の周波数を5GHzに切り替える
周囲にWi-Fiと同じ周波数を使った機器がある場合、電波同士が干渉し合って接続スピードが落ちている可能性も考えられます。特に集合住宅やWi-Fiスポットなどは混線しやすい環境であり、注意が必要です。
そのような場合は、Wi-Fiルーター端末からスマホやパソコンへ接続するWi-Fiの電波を5GHz帯で飛ばすことを試してみましょう。多くのルーター端末は2.4GHzで接続されているため、5GHzにすることで混線しづらくなるはずです。
4.クレードルを使って有線接続する
クレードルとは、スタンド型の拡張機器のことです。自宅などでWi-Fi端末を固定して使用する場合、クレードルがあると安定した接続が可能になります。常に充電している状態になるため、途中でバッテリー切れによる接続断が発生する心配もありません。
WiMAX2の通信速度を測る3つの方法
WiMAX2の通信速度を測定するために便利なツールをご紹介します。通信速度計測ツールはいくつかありますが、なかでも代表的なものを取り上げてみました。
1.Radish Network Speed Testing
Radish Network Speed Testingは信頼性の高い速度計測ツールとして知られています。10kbpsから500Mbps程度まで計測範囲は広く、通信速度が低下した際にも利用できます。また、誤差もほとんどなく精度の高い計測が可能です。
2.WiMAX実測スピードマップ
WiMAX実測スピードマップは、その名の通りWiMAXユーザーの実測データを公開しているマップです。色別に通信速度が表示され、一目見ただけでどのエリアが安定しているかを確認することができます。
3.FAST
FASTは面倒な設定なども不要で、WEBサイトにアクセスした瞬間から速度計測がスタートします。とりあえず現時点での速度を素早く知りたいという場合におすすめの計測ツールです。
WiMAX2の通信速度に関する口コミ
WiMAX2の速度が遅いと感じているユーザーの口コミを見てみましょう。実際のユーザーの声を拾ってみると、さまざまな要因が見えてきます。
やたら回線が遅いなと思っていたら昨日一日で7GBくらい使ってたらしくwimax2+の速度制限中。。。
— やす (@yasu_tw) 2019年1月4日
まずはデータ通信容量がオーバーし速度制限となったユーザーです。データ通信制限の対象時間である午後8時過ぎに投稿しているため、夜間になって気付くユーザーが多いようです。
このホテル、Wi-Fiない… 部屋の中ではWiMAX2+圏外…
外に出すと使える、でも、窓の内側、外の壁際だと弱い… 2.5GHz帯はきっついを改善した結果w
(衣類圧縮袋の上から締めるバンドを活用w)
上りが遅いのはフォトストリームのアップロード走ってるからかな。なんとか下り30Mbps確保! pic.twitter.com/Q3bpiVkCXl— をぐ (@wogu) 2017年12月31日
屋外では電波状態が良好なのに、室内に入った途端に圏外になるという方も少なくありません。しかし、できるだけ窓際に近づけることで電波状態が安定し通信可能になることも多いようです。
WiMAX2ではなくパソコンやスマホ端末が原因の可能性も
インターネットが接続しにくくなる現象は、必ずしもWiMAX2の電波状態に原因があるとは限りません。Wi-Fi端末アンテナバーが立っている場合は、パソコン側の原因も考えてみましょう。
バックグラウンドの作業が多すぎて動作が遅くなっている可能性もあるため、一旦すべてのアプリケーションを終了させた状態で試してみましょう。
それでも解決しない場合は、WiMAX2以外複数のWi-Fiに繋いで確かめてみるのもおすすめです。
エリアやWiMAX2に不安があるならBroad WiMAXでお試し
WiMAX2をはじめとしたモバイルWi-Fiは、実際に利用を想定している場所に電波が入るのか不安だという声も多く聞かれます。
そのような不安を抱えている方は、Broad WiMAXでの契約がおすすめ。Broad WiMAXであれば、8日以内の申請であれば事務手数料以外は費用がかからず契約をキャンセルすることができます。
WiMAX2がどうしても遅くて困っているなら解約
さまざまな原因を検証し、どうしてもWiMAX2の速度が出なくて困っているようであれば、解約手続きをして他社のモバイルWi-Fiや固定回線を検討してみるのもおすすめです。
WiMAX2の解約方法
WiMAX2を提供しているプロバイダによっても手続方法は多少変わりますが、ほとんどは電話またはWEB上から手続きが可能です。
ただし、契約内容によっては更新月や日割り計算の有無など条件も変わってくるため、解約の前にしっかりと確認しておきましょう。
【まとめ】WiMAXが遅い原因・対策を知ろう
WiMAX2はモバイル回線であるがゆえに、インターネットの速度低下の原因をはっきり解明することも簡単ではありません。
まずは今回ご紹介した事例と対策法を一通り確認いただき、試してみることから始めてみましょう。